明治維新後、欧米から「人は生まれながらにして平等である」という人権思想が入ってきてからも男女同権論は一部の啓蒙思想家たちによって唱えられるだけで、現実には江戸時代そのままの女性蔑視の状況は変わることがなかった。それだけに、明治の女性たちの闘いは女性蔑視をいかに破るか?にあった。現代では当たり前と思われる女性の職業・地位は彼女たちの壮絶な闘いの結果、勝ち得たものも少なくない。古代そして中世の王朝時代、稀有なリーダーシップを担って律令政治の基盤を築いた女帝や、当時としては世界的にも激賞される王朝文学作品を遺した才女たちを含め、次代の扉を拓いた女性たちの実力をみよう。
荻野 吟
封建的な因習が残っていた明治初期、近代の女医第一号に
与謝野晶子
日露戦争に“一石”投じた「君死にたまふことなかれ」
樋口一葉
近代以降で最初の職業女流作家
平塚らいてう
日本の女性解放運動・婦人運動の指導者
出雲お国
歌舞伎の始祖 大スター兼プロデューサー