淀屋常安
全国一の豪商も子孫の驕りが招いた“闕所”で消滅
角倉了以
高瀬川など日本の水運に力を尽くした京の豪商
銭屋五兵衛
「『海に国境はない』を実践、海の百万石を実現した海商」
高田屋嘉兵衛
蝦夷地開拓のため幕府御用を勤め、漁場開く
下村彦右衛門
「現金正札販売」をモットーに成功した大丸の始祖
日本は狭い島国でありながら、様々な分野・領域で優れた人材を輩出してきた。それは商人の世界でも同様だ。世界の三大商人といえば一般にユダヤ人、インド人、中国人を思い浮かべる人が多いだろうが、これらと比較しても、決して日本人の商才が劣っていたわけではない。また、歴史を動かしてきたのは政治や軍事ばかりではない。とりわけ江戸時代などは、武士の“コメ経済”が商人の商品流通経済に敗れたといっても過言ではない。西廻り・東廻り航路の整備によって全国を雄飛した各地の“豪商”たち。そして明治維新直後、財政的に脆弱だった新政府の台所を支えた側面もあった豪商および“政商”の存在は、このことを如実に物語っている。